住み慣れた自宅を離れ、介護施設に入居する高齢者にとって避けて通れないのが、環境の変化の問題です。
それでも家族が頻繁に面会に訪れるなら、本人も精神的な安定を得られます。
このような、家族が何時でも面会に行けるような介護施設とは、交通アクセスの良い立地にある施設であり、この条件に最も合致するのが駅近の物件だといえます。

例えば家族の通勤途中にある駅から至近距離にある施設なら、会社帰りに立ち寄ることも可能となります。
特に都心部の駅は、遠方からも少ない乗り換え回数でアクセスできるため、家族以外の知人にとっても面会しやすいでしょう。

また、ある程度の規模の駅なら周囲にデパートなどの大型商業施設や娯楽施設などがあるので、それも大きな魅力です。
要介護度が低くて自分で出歩ける人なら普段から気軽に映画やショッピングを楽しめるので、生活の質の向上にも繋がるでしょう。

逆に交通の便の悪い施設や、周囲に娯楽施設のないところに入居すると、高齢者の外出の機会が減って引きこもることが懸念されます。
その点、駅近の介護施設なら入居者自らが自発的に外に出る環境が整っています。

一方で駅近の立地は緑が少なく、自然豊かな環境で静かに暮らしたい人には不向きです。
郊外の施設や、付近に緑地のある介護施設の方が満足できるでしょう。
駅近の介護施設のデメリットとしては他に、入居費用が高くつく点が挙げられます。
一般的に交通アクセスの良い土地は地価が高いため、それがコストに反映されるのはやむをえません。
更に電車の音や、駅から発着する路線バスなどの車の騒音が気になる人もいるかもしれません。